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編集部厳選!2025年1月21日〜2月3日開催の注目カルチャーイベント



『anan』中面(2号、1970年)平凡出版 ©マガジンハウス ©Seiichi Horiuchi

あしたメディア編集部がピックアップした、直近で公開予定の注目作品や開催予定のイベント情報をお届けするカルチャーカレンダー。今回は1月21日〜2月3日までのイベントについてお届けいたします。


<イベント情報>


<1月22日>

書籍『あえのがたり』

『あえのがたり』講談社刊

今村翔吾さん、小川哲さん、加藤シゲアキさんの呼びかけによって始まった能登半島地震支援チャリティ小説企画『あえのがたり』。本書は企画趣旨に賛同した、名だたる作家10名の小説が収められている。能登半島地震から1年ほどが経つなか、本書を通して能登に思いを馳せてみてはいかがだろうか。(前田昌輝)

2024年1月の直木賞選考会の夜に集まった3名の同世代の作家たちの呼びかけではじまった本企画のテーマは、「おもてなし」。『あえのがたり』というタイトルは、能登地方に伝わる伝統儀礼「あえのこと」から発想されたものです。「あえのこと」は「田の神様」へ感謝をささげる儀礼であり、「あえ=おもてなし」「こと=祭り」という意味があります。物語という「あえ=おもてなし」を皆さんに届けようというコンセプトから本書の企画はスタートしました。そんな企画主旨に賛同し、小説を寄稿してくれたのは、いまの文芸業界で注目を集める豪華な作家陣。
本書では、参加著者の印税相当額と講談社の売上利益相当額を能登半島の復興支援に役立てていただけるよう寄付をする予定です。具体的な寄付金額の公表は書籍の発売から約半年ほどかかる見込みです。

著者名:今村翔吾/小川哲/加藤シゲアキ/朝井リョウ/麻布競馬場/荒木あかね/今村昌弘/佐藤究/蝉谷めぐ実/柚木麻子
判型:四六判ワイド上製
定価:2,200円(税込)
ページ数:224ページ(予定)
出版社:講談社

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漫画『ソラリス 上・下(早川書房)』

名作との呼び声が高く、1972年にアンドレイ・タルコフスキー、2002年にはスティーヴン・ソダーバーグが映画化したことでも知られるSF小説 “Solaris” (1961)。 早川書房による、世界の名作SF・ミステリーをコミカライズする試みの第1弾としてリリースされた漫画版『ソラリス』が、ついに単行本として出版されることに。上下巻とも手に入れて、映画や小説とは一味違うソラリスの世界を堪能したい。(Mizuki Takeuchi)

著者:スタニスワフ・レム(原作)、森泉 岳土(漫画)
刊行日:2025/01/22
出版社:早川書房

▼参考URL
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614733/

 

書籍『だったら、あなたもフェミニストじゃない?』

フェミニズムについて多数執筆されるアルテイシアさんが、7名の著名人とフェミニズムについて語り合った対談集。7名のジェンダー観を振り返りながら、現代社会の違和感を捉え直す一冊である。本書をきっかけに、周囲の人たちとぜひフェミニズムについて語り合ってほしい。(前田昌輝)

フェミニスト=性差別に反対する人。
その反対語はセクシスト(性差別主義者)。
あなたはどっち!?

武田砂鉄、楠本まき、津田大介、瀧波ユカリ、竹田ダニエル、藤井サチ、渡辺満里奈 ...
7人と語り合うフェミニズムとの出会いとこれからをまとめた対談集!

対談7本収録
武田砂鉄 「男同士でケアし合うこと、自分で自分をケアできること」
楠本まき 「物心がついた時にはフェミニストだった」
津田大介 「それって女性はいつもだよ、と言われてハッとしました」
瀧波ユカリ 「物言う女がブス呼ばわりされるだけのことじゃん」
竹田ダニエル 「人と違う意見があること自体に価値がある」
藤井サチ 「私が感じてきた生きづらさは、自分のせいじゃない」
渡辺満里奈 「自分を大切にするってどういうこと?」

そのほか、書き下ろしコラム7本収録
「パンツを買うのは誰?」
「私の中にいる少女」
「フェミ男子の作り方」
「黒歴史は恥だが役に立つ」
「この子たちは貝なのかしら?」
「フェミニズム効果」
「女に生まれてよかった」

著者:アルテイシア
出版社:講談社

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展示『堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE』

「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」メインビジュアル ©Seiichi Horiuchi

ファッション誌のアートディレクターや、絵本の作画クリエイター故・堀内誠一氏の3つの展示を同時開催。FASHION・FANTASY・FUTUREと銘打った3つの異なる展示から、堀内氏のクリエイティブの世界を覗き見る、貴重な機会。ぜひ立川に足を運んでみてほしい。(おのれい)

<開催概要>
『堀内誠⼀展 FASHION・FANTASY・FUTURE』
1.「FASHION」展:堀内誠一が手がけた『anan』49冊を紐解き魅力を味わう
2.「FANTASY」展:大きな絵本の森の中を歩き原画や映像に出会う
3.「FUTURE」展:100人が選んだ「私の好きな堀内さん」から未来を見出す

会期:2025年1⽉22⽇(⽔)〜4⽉6⽇(⽇) ※無休
会場:PLAY! MUSEUM
時間:10:00~17:00、⼟⽇祝は18:00まで(⼊場は閉館30分前まで)
料金:⼀般1,800 円、⼤学1,200 円、⾼校1,000 円、中小600 円
※立川割りあり
公式サイト:
https://play2020.jp/article/seiichi_horiuchi/

 

漫画『バッドベイビーは泣かない 2巻』

©鳥飼茜/講談社

『先生の白い嘘』作者・鳥飼茜の最新作。7年前、線路に落ちた少女を救った4人の男女。そんな彼らが7年振りに再開するところから物語は動き出す。
主人公・間戸を含め登場人物たちは“妊娠”について何らかの想い・悩みに付き纏われながら日々を過ごす。妊娠に対する不安を感じることも、緊急避妊薬を買う危機感に苛まれるのもいつだって“女性”であることを描く本作は、妊娠・出産に対する価値観を再定義する。少女を助けた奇妙な縁なのか、恋心か、はたまた裏の企てか。友達でも恋人でもないのに“ある計画”のために行動する4人から目が離せない。(吉岡葵)

【あらすじ】
「なぜ7年前10歳だったあの子が今美人局みたいなことしなきゃいけなくなったのか」その理由を探り、手を差し伸べるため再結集した間戸たち4人。しかし、4人で集まってワイワイしているうちにそれぞれの抱える秘密まで明らかになっていくことに。
そんなある日、突如アマネの友人であり佐津川の息子でもある万里が木目田の元に「アマネを助けたい」と頼ってきて――。

 

<1月23日>

漫画『佐々田は友達 3巻』

©スタニング沢村/文藝春秋

主人公・佐々田が過ごす高校生活を、彼女の人間関係を軸に描く物語。本作で描かれるティーン特有の心の葛藤や、人付き合いの難しさにはどこか懐かしさを感じ、友達付き合いに一喜一憂できたあの日々をどこか羨ましくも思う。友達の楽しい側面だけでなく、「そうそう、友達って面倒なこともいっぱいあったよね」という気持ちにさせてくれる、打算的ではない彼女たちの日々は輝しい。損得勘定抜きで誰かと友達になることの大切さと面白さを本作は教えてくれる。(吉岡葵)

【あらすじ】
放課後、ひとりで過ごす時間を大切にしている佐々田絵美と、「人生はパーティーチャンスの連続」の陽キャ・高橋優希。クラスで交わることのなかった二人は、ある日の放課後、雑木林の中でばったり出会います。偶然をきっかけに互いを認識した佐々田と高橋ですが、急に仲良くなりもせず、微妙な距離を保ったまま……。
宝島社「このマンガがすごい!2025」オンナ編第11位。“こうありたい”自分を受けいれるまでの、小さな青春譚。

▼参考URL
https://bunshun.jp/category/sasada

 

<1月31日>

展示『恵比寿映像祭2025 Docs —これはイメージです—(東京都写真美術館ほか)』

日本初の写真と映像に関する総合美術館として1995年に産声を上げた、東京都写真美術館。総合開館30周年を迎えたこの地で開催される恵比寿映像祭 2025年のテーマは「Docs ―これはイメージです―」。メディアの変容に着目し、映像・写真・資料・パフォーマンスなどを通じて「ドキュメント/ドキュメンタリー」を再考する。言葉とイメージ、時間の記録を掘り下げる多彩なプログラムをこの目で確かめたい。(Mizuki Takeuchi)

総合開館30周年記念 恵比寿映像祭2025 Docs ―これはイメージです―

・会期 2025年1月31日(金)~2月16日(日)[15日間] 月曜休館
※コミッション・プロジェクト(3F展示室)のみ3月23日(日)まで

・会場 東京都写真美術館、恵比寿ガーデンプレイス各所、地域連携各所ほか
時間10:00‒20:00(1月31日~2月15日/最終日[2月16日]は18:00まで)
※コミッション・プロジェクト(3F展示室)2月18日~3月23日は10:00-18:00 (木・金は20:00まで)

・主催 東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/ 日本経済新聞社

・料金 入場無料
※一部のプログラム(上映など)は有料

※諸般の事情により、実施内容などを変更する場合がございます。
展覧会などの詳細、最新の情報は恵比寿映像祭公式サイトをご確認ください。

▼参考URL
https://www.yebizo.com/

映画『リアル・ペイン~心の旅~』

©2024 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

NYに住むユダヤ人の従兄弟同士でポーランドの傷跡を巡るツアーに参加するロードムービー。性格が違い腹も立つけど羨ましくもある従兄弟と向き合う旅路が、自己との対話に。ジェシー・アイゼンバーグの脚本・監督としての力量は確かなものだと実感。(中井圭)

かつて兄弟同然に育ち、近年は疎遠になってしまった従兄弟のデヴィッドとベンジーが数年ぶりに再会、亡くなった最愛の祖母を偲ぶため、彼女の故郷ポーランドを旅する。旅立ちの地となる空港からポーランドのツアー旅行に参加し、様々な地を巡りながら、旅行の目的地であるマイダネク(※)へ向かう。道中、家族のルーツやそれぞれの人生の葛藤と向き合う二人。参加したツアーでの新たなる人々との出会い、旅の先々で揺れ動く感情、正反対の性格ながら互いに求める“境地”は重なり合う 二人がこの旅で得たものとは?ショパンの名曲に彩られたポーランドの美しい国土の旅の先で気づく、人の笑顔の裏側にある、“リアル・ペイン(本当の痛み)”とは。
※マイダネク...ナチス・ドイツが設置した強制収容所の一つ。現在は跡地として見学が可能。

1月31日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

原題:A REAL PAIN
監督・脚本:ジェシー・アイゼンバーグ『僕らが世界と交わるまで』
出演:ジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』『ゾンビランド』)
キーラン・カルキン(「メディア王〜華麗なる一族〜』『スコット・ピルグリム VS.ザ・ワールド』)
ウィル・シャープ(「Giri/Haji」)
ジェニファー・グレイ(『ダーティ・ダンシング』『ある朝フェリスは突然に』)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2024 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

▼参考URL
https://www.searchlightpictures.jp/movies/realpain

 

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