
2025年3月27日(木)スペース中目黒にて、「あしたメディア Podcast」初の公開収録が行われました。今回はその様子の一部をレポートします。全編は、ぜひ後日配信されるPodcastでご視聴ください!
「あしたメディア Podcast」とは、あしたメディアby BIGLOBEからできたPodcast番組。ラップユニットchelmico・Rachelさんと映画解説者・中井圭さんが、「社会を前進させる情報発信」をコンセプトに、いま気になるテーマをゲストと共に語っています。
過去回の視聴はこちら。
今回は番組が始まって以来、初の公開収録。同日にあしたメディアが発表した調査報告書「あしたレポート 2025」をもとに、佐伯ポインティさん、辻愛沙子さん、湯上響花さんという豪華ゲストをお招きして『デジタルネイティブ世代の今を知る』というテーマでたっぷり語り尽くしました。
オープニング
今回イベントを実施したのは、中目黒にあるスペース中目黒。事前申込で満員御礼となり、会場にはたくさんのお客さんにお越しいただきました。
登壇者として、MCであるchelmicoのRachelさん、映画解説者の中井圭さんに加えて、ゲストにマルチタレントの佐伯ポインティさん、株式会社arcaのCEOでありクリエイティブディレクターの辻愛沙子さん、知性派ギャルとして活躍する湯上響花さんが登場。
「あしたメディア Podcast」リスナーにはお馴染みとなっているジングルに会場の拍手が加わり、いつもより賑やかな雰囲気で公開収録がスタートしました。

あしたメディア Podcast 本編
今回のテーマは、「デジタルネイティブ世代の今を知る」。18〜34歳のデジタルネイティブ世代の今を知ることを目的とした調査報告書「あしたレポート 2025 - デジタルネイティブ世代を知る、100の本音」をもとに、テーマを設けてトーク。デジタルネイティブ世代が今、社会とどう向き合っているのか、深掘りしていきます。
▼「あしたレポート2025」はこちらからご覧いただけます。https://www.biglobe.co.jp/ashitareport/2025/ashita-report2025.pdf

デジタルネイティブ世代の推し活事情
最初のテーマは、『デジタルネイティブ世代の推し活事情』。「あしたレポート 2025」の「推し活をしたことがある」という設問では、デジタルネイティブ世代の5割以上、とくに18歳から24歳までは7割近くが、「推し活経験あり」と回答しました。そもそも登壇者の皆さんはどう推し活をしている?という話に。

推し活にもグラデーションがあるのではないかと湯上さん。辻さんは自分は好きなアーティストはいるが「推し」とはちょっと違う感覚があるとコメント。一方佐伯さんは「映画監督のポン・ジュノを推しているが韓国に行ってもアクスタは売ってなかった(笑)」と、それぞれの推し活について体験談を話します。なぜ推し活をするのか?推し活の定義は?推しは自分の頑張りを代行している存在?といった話題が飛び出しました。
また調査では「推し活が自分のアイデンティティを形成するか」「推しを批判されたら反論したくなるか」などの質問も。回答に沿って、さまざまな考察がなされます。
デジタルネイティブ世代の恋愛・結婚・子ども
続くテーマは、『デジタルネイティブ世代の恋愛・結婚・子ども』。現在恋人やパートナーがいない人のうち、「恋愛していないことに焦りを感じる」と思っているのは、どの世代も4割以下という結果でした。

そのなかでも比較的焦りを感じているのが20-24歳という結果に。佐伯ポインティさんは、青春時代がコロナ禍であったことが反映されているのでは?と指摘していました。

「選択的夫婦別姓」に賛成かどうかでは、「姓を変えるのはめちゃくちゃ大変!」と結婚しているRachelさんならではのコメントも。子どものいない人のなかで「子どもが欲しくない」という回答者が20-34歳で約6割という結果には、社会の影響があるのかもしれないという考察も。

デジタルネイティブ世代の『働く』と『お金』
テーマがより現実的な話題に移り、続いては『働く』と『おかね』について話します。「職業を選択する際に重視する要素」では、20歳以降は「プライベートと仕事のバランス」がほぼ最上位という結果に。会社を経営する辻さんは、自身の会社では「ぬるさ」ではなく「ゆるさ」を大切にしていると話します。

さらに『おかね』のテーマでは、幸せに必要なものが「お金」と答えた人がどの年代も多かったことから、登壇者たちも幸せに必要なことについて考えます。
もはやデジタルネイティブ世代はSNSに疲れてる?
途中休憩を挟みつつ、テーマは『デジタルネイティブ世代のSNSとの付き合い方』へ。
「現在の趣味」として「SNSの投稿・閲覧」を挙げたのは、18-19歳の6割強、20-29歳の約4割と、デジタルネイティブ世代は他の年代より高い結果に。一方で、「SNS疲れを感じたことがある」という設問では、18歳・19歳で約7割、20-24歳の約6割、25-29歳も5割以上が「感じる」という結果に。

一同、SNSについてどう向き合っている?という話題には、「SNSはもはや名刺代わり」と湯上さん。モデル時代のエピソードを踏まえて現代におけるSNSの捉え方について話します。

自分たちはSNSの黎明期にいると指摘する佐伯ポインティさん。今後SNSを取り巻く社会がどうなっていくかを考えます。
デジタルネイティブ世代って、政治に興味持ってるの?
2時間強あったイベントも終盤。テーマは『デジタルネイティブ世代と政治』に移ります。「現在の政治に興味ありますか?」と聞いた質問では、18-24歳の約5割は、政治に興味がある、という結果になりました。辻さんが、フランスの事例なども交えて現代の選挙制度について詳しく解説してくださいました。

また18歳・19歳の約6割、20代でも5割弱が、「SNS(XやYouTube)の情報を信用して投票先を決めたことがある」というデジタルネイティブ世代ならではの回答も話題になっていました。
デジタルネイティブ世代がみる、自分たちの未来
そして最後のテーマは『未来は希望であふれていると思っているか』という質問について。調査で「未来は希望であふれていると思う」と回答したのは、18-29歳の5割近くと、他世代と比べても高く、若者は未来に希望を持っていると捉えられる結果になりました。

ここまで、将来を憂う話題も多かったものの、前向きな結果に一同も顔が綻びます。いろいろあるけど、自分たちの世代が頑張っていこう!と決意を新たにイベントのフィナーレを迎えました。
感想&質問タイム

長丁場だった収録が無事終了し、一気に登壇者の皆さんと会場はリラックスモードに。
佐伯さんは、「最後に未来は希望であふれていると思うという質問がとても良かったよね(笑)。どんな空気にしていくのかは、大人たちの責任だと思う」とコメント。
辻さんも「大変な話もしてきたなかで、若い世代が希望を持っていることを聞いて、私自身も希望が湧いた」と同意し、「大事なのは希望を持とうとする意思なのかもしれない」と話します。
湯上さんは、自身がデジタルネイティブ世代のど真ん中であることにも触れ、社会問題に対して「関心をなくすことはできても、関係をなくすことはできない」と言い「身近な人に伝えていきたい」と意識を新たにしました。
会場から集まった感想と質問の紹介タイムでは『中井さんとレイチェルさんの髪色がそれぞれ逆のイメージでした』という質問に会場が沸くという一幕も。

『デジタルネイティブ世代が年を取ったらどうなっていると思いますか?』という質問には、Rachelさんが「いい感じになってんべ。そうしないとダメじゃんね!」と会場に呼びかけます。湯上さんも肯定していくことの大事さを述べ、毎週Instagramで全肯定するライブをやっていると話し、これには登壇者一同、欠かさず行っている湯上さんがすごい!と肯定していました。

最後は皆で写真撮影タイム。急に決まった、明日へ羽ばたくあしたメディアのポーズ(?)で記念撮影を行いました。

こうして、約3時間に渡る公開収録イベントが無事終了しました。
会場にお越しいただいた皆さんからは、「問題について深堀りできた」「あしたに期待しようと思えた」「普段ぼんやり考えたりしているようなことを詳しくいろんな角度から言語化してくれて聞いていて楽しかった」といった感想をお寄せいただきました。
今回の公開収録の様子は、後日あしたメディア Podcastで配信されます。ぜひあしたメディアPodcastアカウントやInstagramをフォローしてお待ちください。
前編はこちら:
また、「あしたレポート 2025」の内容は以下よりダウンロードいただけます。 Podcastと併せて読むと、より楽しめます。あしたメディアは、社会を前進させることを目的としたWebメディア。今回の結果や内容をもとに、皆さんがより良い社会について考えるきっかけとなれば幸いです。
▼「あしたレポート 2025」のダウンロードはこちら
https://www.biglobe.co.jp/ashitareport/2025/ashita-report2025.pdf
取材、文:conomi matsuura
編集:白鳥菜都
写真:橋本美花
