あしたメディア編集部がピックアップした、直近で公開予定の注目作品や開催予定のイベント情報をお届けするカルチャーカレンダー。今回は3月4日〜3月17日までのイベントについてお届けいたします。
<イベント情報>
<2025/2/8-3/31>
展示『DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然』
2025年3月31日をもって休館することが決まっているDIC川村記念美術館。これまでの34年の歴史を感じられる展示が開催中だ。美術館のみならず庭園を活用した約180にものぼる作品が展示されている。アート作品のコレクションはもちろん、手入れの行き届いた自然豊かな美しい庭園を楽しむことができるのは今だけ。ぜひ休館前に訪れてほしい。(おのれい)
DIC川村記念美術館 1990–2025
作品、建築、自然
・会期: 2025年2月8日(土)~ 3月31日(月)
・開館時間:9:30~17:00 (入館は16:30まで)
・休館日:月曜(ただし3月31日は開館)
・入館料:一般1,800 円、学生・65歳以上1600 円、高校生以下無料
障害者手帳をお持ちの方と付き添い1名まで無料
・会場:DIC川村記念美術館 (千葉県佐倉市坂戸631)
・主催:DIC株式会社
▼参考URL
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition/
<3月4日>
書籍『ユヴァル・ノア・ハラリ『NEXUS 情報の人類史(上・下)』(河出書房新書)』
『サピエンス全史』で知られる歴史学者 ユヴァル・ノア・ハラリ6年ぶりの大作が遂に日本語でも刊行される。「情報の人類史」と冠し、石器時代から現代に至るまで情報によって発展を遂げてきた人類の歩みを振り返るとともに、人間ならざる知能—AIとどのように対峙すべきかを示す注目の1冊。(Mizuki Takeuchi)
『NEXUS 情報の人類史 上・下』
著:ユヴァル・ノア・ハラリ
作:柴田裕之訳
出版社:河出書房新社
ページ数:304ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2025年03月05日
▼参考URL
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309229430/
<3月7日>
展示『手塚治虫「火の鳥」展-火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡(どうてきへいこう)=宇宙生命(コスモゾーン)の象徴-』
本展では、手塚治虫氏の約400点の直筆原稿をはじめ、貴重な関連資料を含む計約800点の展示、横尾忠則氏による新たな《火の鳥》、生物学者・福岡伸一氏との特別対談映像も公開される。また、「物語の最後は自分が死ぬときに描く」との言葉が遺されたまま遂に完成しなかった『火の鳥』。福岡氏が「動的平衡」という概念を通じ、未完となったこの作品に1つの解釈を導く点も見どころ。(Mizuki Takeuchi)
手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡(どうてきへいこう)=宇宙生命(コスモゾーン)の象徴
※手塚治虫の「塚」は旧字体が正式表記です。
・会期:2025年3月7日(金)~5月25日(日)
・会場:東京シティビュー(東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
・開館時間:10:00~22:00(最終入館21:00)
・入館料:※日時指定制
<平日>
一般2,100円、高校・大学生1,600円、4歳~中学生700円、65歳以上1,800円
<土・日・休日>
一般2,300円、高校・大学生1,700円、4歳~中学生800円、65歳以上2,000円
・主催:東京シティビュー
・企画監修:福岡伸一
・企画協力:手塚プロダクション・朝日出版社
・後援:J-WAVE、WOWOW
・公式サイト:https://hinotori-ex.roppongihills.com/
・公式SNS:https://x.com/HINOTORIex
▼参考URL
https://hinotori-ex.roppongihills.com
映画『ウィキッド ふたりの魔女』
日本も大ヒットの予感。配役が絶妙で、アリアナ・グランデ演じるグリンダの意図的な軽薄でラブコメタッチの前振りが、次作で訪れる展開に寄与するのは確実。シンシア・エリボ演じるエルファバの悲しみと意志は力強く、善悪の反転は今日的。(中井圭/映画解説者)
魔法と幻想の国オズにある<シズ大学>で出会ったふたり― 誰よりも優しく聡明でありながら家族や周囲から疎まれ孤独なエルファバと、誰よりも愛され特別であることを望むみんなの人気者グリンダは、大学の寮で偶然ルームメイトに。見た目も性格も、そして魔法の才能もまるで異なるふたりは反発し合うが、互いの本当の姿を知っていくにつれかけがえのない友情を築いていく。ある日、誰もが憧れる偉大なオズの魔法使いに特別な力を見出されたエルファバは、グリンダとともに彼が司るエメラルドシティへ旅立ち、そこでオズに隠され続けていた“ある秘密”を知る。それは、世界を、そしてふたりの運命を永遠に変えてしまうものだった...。
2025年3月7日(金)全国ロードショー
出演:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、
イーサン・スレイター、ボーウェン・ヤン、ピーター・ディンクレイジ
with ミシェル・ヨー and ジェフ・ゴールドブラム
監督:ジョン・M・チュウ(『クレイジー・リッチ!』『イン・ザ・ハイツ』)
製作:マーク・プラット(『ラ・ラ・ランド』『リトル・マーメイド』)、デイヴィッド・ストーン(「ウィキッド」)
脚本:ウィニー・ホルツマン
原作:ミュージカル劇「ウィキッド」/作詞・作曲:スティーヴン・シュワルツ、脚本:ウィニー・ホルツマン
配給元:東宝東和
© Universal Studios. All Rights Reserved.
▼参考URL
https://wicked-movie.jp/
<2025/3/11-6/8>
展示『西洋絵画、どこから見るか?ールネサンスから印象派まで』
アート作品をどこから、どのように見るのがいいのかよくわからない…という方必見の展覧会が始まる。多くの日本初公開作品を含むサンディエゴ美術館と国立西洋美術館の所蔵品計88点を組み合わせ、展覧会側が鑑賞のヒントを与えてくれるという。この機会にアートに触れる春を過ごしてみてはいかがだろうか。(おのれい)
西洋絵画、どこから見るか?
-ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 VS 国立西洋美術館
・会期:2025年3月11日[火]~2025年6月8日[日]
・会場:国立西洋美術館[東京・上野公園](〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7)
・開館時間:9:30 〜 17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
・主催:国立西洋美術館、サンディエゴ美術館、日本経済新聞社、TBS、TBSグロウディア、テレビ東京
・公式サイト:https://art.nikkei.com/dokomiru/
・公式SNS:https://x.com/dokomiru2025
▼参考URL
https://art.nikkei.com/dokomiru/
<3月14日>
映画『Flow』
大変優れている。世界が大洪水で沈む中、その世界で生き延びようと旅する黒猫のロードムービー。セリフが一切なく、動物達そのものの生態と動きをきちんと投影した本作は、語らぬことにより、我々が直面する危機と対立、そして共存の視点を観客側から鮮明に呼び起こすのが巧緻。(中井圭/映画解説者)
世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとする中、ある一匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。流れて来たボートに乗り合わせた動物たちと、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。しかし彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。彼らは運命を変える事が出来るのか?そして、この冒険の果てにあるものとは。
2025年3月14日公開
監督:ギンツ・ジルバロディス
2024/ラトビア、フランス、ベルギー/カラー/85分
配給:ファインフィルムズ 映倫:G
原題:Flow
©Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
▼参考URL
https://flow-movie.com/
<3月17日>
書籍『あらがうドラマ「わたし」とつながる物語』
フェミニズム・ジェンダーの観点からバラエティやドラマを読み解いた『「テレビは見ない」というけれど エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む』(2021年、青弓社)にも寄稿されていた西森路代さんによる新刊。私たちにとって身近なコンテンツであるドラマで描かれた題材やその描かれ方を振り返ることで、いまの私たちに必要な視点を得ることができるのではないだろうか。(前田昌輝)
ままならない日常に抗い、ともに生きていくために。今見るべきドラマがここにある!
日本のみならず、香港や台湾、韓国のドラマや映画などといったエンターテイメントについて様々な媒体で執筆する筆者が、日々目まぐるしく変化する価値観や社会のあり方を敏感に捉えた日本のテレビドラマの中から23作品を厳選し、様々な切り口から書き尽くした一冊。
本書が生まれるきっかけにもなった、2024年話題沸騰の連続テレビ小説『虎に翼』の脚本家、吉田恵里香さんとの特別対談も収録!
著者:西森路代
装丁:佐々木俊
印刷:シナノ印刷
発行元:303BOOKS
定価:1870円(本体1700円+税)
サイズ:四六判
ページ数:272ページ