あしたメディア編集部がピックアップした、直近で公開予定の注目作品や開催予定のイベント情報をお届けするカルチャーカレンダー。今回は6月のイベントについてお届けいたします。
<イベント情報>
<6月1日>
演劇『バストリオ「セザンヌによろしく!」』
画家のポール・セザンヌが生涯をかけて描いたサント・ヴィクトワール山を題材に、人・生き物・場所・時間を舞台上に映し取る、再演作品。劇場という空間で、大いなる自然をどのように立ち上がらせるのか、体感したい。(カネコハルナ)
会場:調布市せんがわ劇場
日時:2025年6月1日(日) 〜 6月8日(日)
6月1日(日) 18:30-◉⭐︎
6月2日(月) 19:30-◉⭐︎
6月3日(火) 19:30-◉⭐︎
6月4日(水) 14:30-/19:30-
6月5日(木) 19:30-
6月6日(金) 19:30-⭐︎
6月7日(土) 13:30-/18:30-⭐︎
6月8日(日) 14:30-
※全席自由席
※上演時間は約60〜70分を予定(2025年4月1日時点)
※途中休憩なし
※受付開始・開場は開演の30分前
※6月1日(日)18:30〜は客席に記録撮影のカメラが入ります。
[全10公演]
◉:早割
⭐︎:アフタートーク
6月1日18:30- 横浜聡子(映画監督)
6月2日19:30- 山本貴愛(舞台美術・衣裳デザイナー)
6月3日19:30- 佐々木敦(批評家)
6月6日19:30- 古川日出男(作家)
6月7日18:30- 荘子it(Dos Monos)
チケット
予約:3,500円
早割(6/1~3):3,200円
当日:4,000円
<6月6日>
映画『年少日記』
勝ち負けしかない苛烈な競争社会におけるプレッシャーと、その醜さが収斂する先にいる子どもたちの痛切な苦しみ。こんな時代に我々は他者とどう向き合うべきか。悲劇を他人ごと化させない繊細で巧妙な脚本構成と、劇中反復するドビュッシーの「夢想」。上映が終わっても、心の中で響き続ける。(中井圭/映画解説者)
高校教師のチェンが勤める学校で自殺をほのめかす遺書が見つかる。私はどうでもいい存在だ――幼少期の日記に綴られた言葉と同
じだった。彼は遺書を書いた生徒を捜索するうちに、閉じていた日記をめくりながら自身の幼少期の辛い記憶をよみがえらせていく。
それは、弁護士で厳格な父のもとで育った兄弟の記憶だ。勉強もピアノも何ひとつできない兄と優秀な弟。親の期待に応える弟とは違
い、出来の悪い兄は家ではいつも叱られていた。しつけという体罰を受ける兄は、家族から疎外感を感じ...。
6月6日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開
監督:ニック・チェク
キャスト:ロー・ジャンイップ、ロナルド・チェン、ショーン・ウォン
2023年|香港|広東語|95分|ユニビジウム|5.1ch
原題:年少日記|英題:TIME STILL TURNS THE PAGES
字幕翻訳:小木曽三希子|配給:クロックワークス|映倫:PG12
ALL RIGHTS RESERVED © 2023 ROUNDTABLE PICTURES LIMITED
▼参考URL
https://klockworx.com/nensyonikki
<6月13日>
映画『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』
こんなに直球に胸に迫る映画を観たのは久しぶり。男尊女卑やマイノリティへの偏見にさらされる社会に葛藤しながら、劇中往復する「自分らしさは弱みではない」という言葉に込められた、個人の尊厳を無条件に支持する揺るぎない力強さに、思わず涙する。(中井圭/映画解説者)
自由奔放でエネルギッシュなジェヒと、繊細で寡黙なフンス。正反対の二人が出会い、ある出来事をきっかけに特別な契約を結び、一緒に暮らし始める。ジェヒは世間のルールに縛られず、恋愛と夜遊びを全力で楽しみながら生きている。一方、フンスはゲイであることを周囲に隠しながら、孤独と向き合う日々を送っていたが、ジェヒに刺激され徐々に外の世界へと踏み出していく。そして二人は互いの「自分らしさ」を励まし合い、次第にかけがえのない存在となっていった。大学を卒業し、それぞれの道に進んでも、二人の関係は変わらないはずだった。だが、社会に出た二人に人生の大きな転機が突き付けられ、大切な友情に思いがけない危機が降りかかる──。
6月13日(金)より全国ロードショー
監督:イ・オニ
出演:キム・ゴウン、ノ・サンヒョン
原作:小説『大都会の愛し方』 より「ジェヒ」(パク・サンヨン著、オ・ヨンア訳/亜紀書房)
提供:KDDI
配給:日活/KDDI
2024 年/韓国映画/韓国語/原題:대도시의 사랑법(英題:Love in the Big City)
1時間58分/カラー/1.85:1/5.1ch/字幕翻訳:本田恵子
ⓒ 2024 PLUS M ENTERTAINMENT AND SHOWBOX CORP. ALL RIGHTS RESERVED.
▼参考URL
https://loveinthebigcity.jp/
映画『リライト』
タイムリープを書く天才・上田誠と、悔いを残した青春を描く天才・松居大悟。この脚本×監督の必然の組み合わせにより、意図通り、意外性とユーモア、何より切なさが投影されているのが狙い通り。彼の地、尾道にゆかりある俳優を徹底的にあて込む、過去作品群リスペクトも。(中井圭/映画解説者)
高校3年の夏。美雪は、転校生として現れた未来人の保彦と恋に落ちる。彼はある小説を読み、この時代に憧れて タイムリープしてきた。 7月21日、10年後にタイムリープした美雪は27歳の自分から一冊の本を見せられ、「あなたが書く小説」と告げられる。それは保彦がこの時代にやってくるきっかけとなった小説―。タイムリープから戻った美雪は「物語を書いて、 必ず時間のループを完成させる」と約束し、保彦は未来へ帰っていった。 10年後、作家になった美雪は小説を完成させたが、運命の日に高校生の美雪は現れなかった。いったい何が起きたのか?さらには美雪の小説に盗作疑惑がかけられ、同じ物語がほかも存在することが明らかになる。 “私だけの物語”のはずだったのに?なぜ10年前の美雪は現れなかったのか? 保彦がこの時代にやってくるきっかけとなった小説を書いたのはいったい誰なのか―?
6月13日(金)全国公開
出演:池田エライザ、阿達 慶、久保田紗友、倉 悠貴
山谷花純、大関れいか、森田 想、福永朱梨、若林元太
池田永吉、晃平、八条院蔵人
篠原 篤、前田旺志郎、長田庄平(チョコレートプラネット)
マキタスポーツ、町田マリー、津田寛治、尾美としのり
石田ひかり、橋本 愛
監督:松居大悟
脚本:上田 誠
原作:法条 遥 「リライト」(ハヤカワ文庫)
主題歌:Rin音「scenario」
音楽:森 優太
配給:バンダイナムコフィルムワークス
(C)2025『リライト』製作委員会
▼参考URL
https://rewrite-movie.jp/
<6月20日>
映画『罪人たち』
アメリカ本国での特大ヒットを引っさげて、日本でも緊急公開決定。近年、映画界で隆盛する社会派ホラーの中でも出色の出来。黒人音楽の解釈、メタファーとして描かれるヴァンパイアたち、双子を通して描かれる内面の分断など、何を見せたいのかが隅々まで投影される。(中井圭/映画解説者)
1930年代の信仰深いアメリカ南部の田舎町。双子の兄弟スモークとスタック(マイケル・B・ジョーダンが一人二役)は、かつての故郷で一攫千金の夢を賭けた商売を計画する。それは、当時禁じられていた酒や音楽をふるまう、この世の欲望を詰め込んだようなダンスホールだった。オープン初日の夜、多くの客たちが宴に熱狂する。ある招かざる者たちが現れるまでは…。最高の歓喜は、一瞬にして理不尽な絶望にのみ込まれ、人知を超えた狂乱の幕が開ける。果たして兄弟は、夜明けまで、生き残ることが出来るのか――。
6月20日(金)初夏IMAX®及び2D字幕、Dolby Cinema®で劇場公開!!
出演:マイケル・B・ジョーダン、ヘイリー・スタインフェルド、マイルズ・ケイトン
ジャック・オコンネル、ウンミ・モサク、ジェイミー・ローソン
オマー・ベンソン・ミラー、デルロイ・リンドー
監督・脚本・製作:ライアン・クーグラー(『ブラックパンサー』シリーズ、『クリード』シリーズ)
原題:Sinners 映倫:PG12 上映時間:2時間17分
配給:ワーナー・ブラザース映画
© 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema® is a registered trademark of Dolby Laboratories
▼参考URL
https://warnerbros.co.jp/movies/detail.php?title_id=59698/
<6月27日>
映画『かたつむりのメモワール』
賑やかに楽しく過ごす周りの人々のようにうまく社会に適応できず、孤独を感じるすべての人に捧げられた、人生のヒントが詰まった伝記型ストップモーションアニメーション。生きることは悲しみも喜びも押し寄せるが、それでも前に進むことはできる。(中井圭/映画解説者)
1970年代のオーストラリア。グレースは双子の弟ギルバートと父親の3人で慎ましくも幸せに暮らしていた。母親は出産と同時に亡くなり、病気がちで学校ではいじめっ子の標的にされるグレースだったが、いつも守ってくれる頼もしいギルバートと、愛情深くひょうきんな父が側にいてくれた。しかし突然、父が睡眠時無呼吸症候群で亡くなり、グレースとギルバートは別々の里親の元で暮らすことに。離れ離れになった2人は手紙で励まし合い「いつか必ずまた会おう」と約束するが、グレースは寂しさのあまりカタツムリを集めることだけが心の拠り所となった孤独な日々を送るようになる。そんなある時、ピンキーという陽気で変なことばかり言うお婆さんと出会い、2人はいつしかかけがえのない友だちになっていく…。
6月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、
ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿 ほか全国順次公開
監督・脚本:アダム・エリオット『メアリー&マックス』『ハーヴィー・クランペット』
出演(声):サラ・スヌーク『スティーブ・ジョブス』『プリデスティネーション』、
ジャッキー・ウィーバー『世界にひとつのプレイブック』、
コディ・スミット=マクフィー『パワー・オブ・ザ・ドッグ』、
ドミニク・ピノン『アメリ』、エリック・バナ『ハルク』、ニック・ケイヴ
2024年/オーストラリア/英語/94分/カラー/5.1ch/G
原題:Memoir of a Snail/日本語字幕:額賀深雪
配給:トランスフォーマー
©2024 ARENAMEDIA PTY LTD, FILMFEST LIMITED AND SCREEN AUSTRALIA
▼参考URL
https://transformer.co.jp/m/katatsumuri/
展示『高畑勲展 ―日本のアニメーションを作った男。』
日本を代表するアニメーション監督で、スタジオジブリでも数多くの名作を残した巨匠・高畑勲。高畑氏の生誕90年・太平洋戦争終戦から80年となる今年、その軌跡を辿る展示会が開催される。『火垂るの墓』に着目した展示も用意されているそうで、庵野秀明氏による『火垂るの墓』の幻のカットも見られるとか。
今の時代に改めて見る高畑作品から、私たちは何を感じ取るのだろうか。ぜひ足を運んでみたい。(大沼 芙実子)
展覧会名:高畑勲展 ̶日本のアニメーションを作った男。
会期:2025年6月27日(金)-2025年9月15日(月・祝)
主催:麻布台ヒルズ ギャラリー、NHK、NHKプロモーション
企画協力:スタジオジブリ
協力:(公財)徳間記念アニメーション文化財団
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー( 東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階)
開館時間 |10:00-20:00(最終入館 19:30)
※6/27(金)-7/18(金)の火曜・日曜は10:00-17:00(最終入館16:30)
▼参考URL
https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/sp/isaotakahata-ex/