よりよい未来の話をしよう

ウクライナ映画上映会:活動レポート

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戦争と映画上映

前回のコラムを書いて以来、1ヶ月をほぼ全てウクライナ映画上映企画のために費やしてしまったので、なかなか他の映画のことに頭が向かない。なので、今回のコラムもウクライナ企画の活動報告となってしまうことをお許し願いたい。別の映画に頭が向かなくなることなど普段は無いのだけれど、それだけ今回のプロジェクトが自分にとっても特別なものだったのだと感じている。

その最大の要因は、やはり戦争を身近に感じているからに他ならない。独裁者による侵略戦争が同時代に繰り広げられており、戦地で知人が活動しているという事態は、経験がない。その知人の安否を気遣う日々が続いたこと、その知人による芸術を広く知らしめたいという思いに駆られたこと、そしてその知人の仲間たちを支援する募金を1円でも多く集めたいと願ったことで、どこか地に足の付かない日々が続くことになった。

さらに、これは不謹慎でしかも個人的なことであるのだけれど、映画上映を企画するということ自体に興奮していたのは否定できない。もともと映画祭という場が好きで、まずはフランス映画祭に参加し、それから東京国際映画祭に関わって約20年を過ごした身としては、仲間と上映を企画してお客さんを迎えること以上に喜びを覚える場所はない。その喜びを久しぶりに思い出し、上映当日は胸が高鳴ってしまった。結果として大盛況の大成功となった上映だったけれども、興奮はその先への原動力として溜め込み、集中を切らさないように心がけようと自らに誓う。

とはいえ、そんなに不謹慎と卑下することもないかもしれない。今回の上映会は独特の緊張が会場に漂ったのと同時に、映画祭的な祝祭感もあったことを観客も感じたのではないだろうか。芸術性が高く、アクチュアルな作品に触れる興奮が、そこには確実に存在した。優れた作品をまずは発見すること。ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ監督も、作品を見て喜んでもらうことが1番嬉しいに違いない。募金は、その先に存在するものだというのが今回の企画の位置づけだったけれど、このあり方を観客も完璧に理解してくれたみたいだ。すべてはヴァシャノヴィチ監督の傑作があればこそ、だ。

盛況となったウクライナ映画上映と募金の動き

『アトランティス』と『リフレクション』(作品内容については前回コラム参照)の上映は3月29日から31日にかけて実施され、いずれも満席の大盛況となった。クラウドファンディング(以下、クラファン)で入場チケットの販売を3月14日から開始し、実質4日程度で全席が完売となったのだった。これは我々スタッフの予想を超えたスピードで、その後、上映回数を増やしてほしい、あるいは他会場でも上映してほしいとのリクエストが届くようになった。

始める前は、どのような反応が待っているか全く分からなかったので、2本の映画を2回ずつ上映するというプランで精一杯だったのが正直なところだ。ましてや大阪の劇場も検討するなど、とんでもないこと。実際には、映画の権利を扱うエージェント会社から2回の特別上映の許可しか得ていないので、上映を増やそうと思ったらイチから交渉をし直さねばならないので簡単にはいかない。配給の権利を買ったわけではないのだ。追加上映の相談や問い合わせを頂くたびに、このように答えていく。それにしても、こんなに反響が大きいとは!

クラファンは仕組みとして目標額を設定することになっていて、これはスタッフ間でも正解が分からず困ったところだった。今回の企画では、クラウドファンディングで資金を募り、上映にかかる経費をそこから捻出し、その額を上回ったお金は募金としてウクライナ映画人にお渡しする、という仕組みだった。クラファンの目標額を低く見積もり過ぎて、早く目標額が達成されてしまうと、もう足りてるならいいじゃないかと思われかねないし、かといって高すぎる目標を設定する勇気もない。そこで、上映経費を払ったとしても100万円くらいは寄付できるであろう200万円という目標額を設定することにした。

なにせ、全く予想が付かない。クラファンスタート前には、金額が集まらなければ赤字なのであり、それは我々スタッフが身銭を切るしかないだろうとの認識を共有する話し合いまで行われたほどだ。昼間は本業の仕事があるチームの面々とのZoomミーティングは毎回深夜に行われ、そうなるとどうしても発想が悲観的になっていく。

そして、いよいよ3月14日のクラファン開始日を迎えた。すると、なんと200万円の目標額は48時間で達成されたのである。これは本当に震えるような事態だった。

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ウクライナの情勢が連日多く報道されていたことと、そこで何かできることはないだろうかと多くの人が感じていたのだということが伝わってくる。身近な趣味である映画、あるいは仕事にしている映画、その映画に関わる人をピンポイントで支援したいと感じている人は多く、この仕組みを作ってくれて感謝しますというメッセージを実にたくさんの方々から受け取った。いや、感謝するのはこちらであり、真摯なメッセージの数々に心がいっぱいになり過ぎておかしくなってしまいそうだった。

ソーシャル・メディアやマスコミの動き

これらの人々のほとんどは、ソーシャル・メディアで情報を受け取ってくれた方だろう。普段から使っているTwitterでまずは告知を開始し、そして数年触っていなかったFacebookも久しぶりに更新してみた。こういう時のためにInstagramもやっておけばよかったと思ったけど、まあ全部は出来ない(全部やっている人も多いはずで本当にすごいと思う)。

そして、この「あしたメディア」がコラムの更新日をクラファン開始日に合わせてくれたのも大きかった。原稿を読んだ編集部の方が「これは急ぎましょう」と言ってくれて、公開のスケジュールを急きょ前倒しにして、クラファン開始と同時に企画の準備の背景が文章で届けられるようにしてくれたのだ。WEB媒体のこの柔軟性はやはりすごい。クラファンサイトのURLと合わせて「あしたメディア」のコラムのリンクも貼ったメールを知人に送りまくり、拡散してもらった。

さらには、広報宣伝担当の超敏腕スタッフがたくさんのメディアの取材をブッキングしてくれた。多くの記者の方が「あしたメディア」のコラムを読んで興味を持ってくれたみたいだ。クラファン開始に合わせて、読売、朝日、毎日、日経、の各紙が話を聞いてくれて、さらにはスポーツ新聞や赤旗も記事にしてくれた。電波でも、J-WAVE、TBSラジオとテレビ、テレビ朝日、そしてNHKワールドJAPANはプチ密着のような形で番組を作ってくれた。凄惨な戦争のニュースを伝え続けなければいけない中で、文化芸術を通じて現地と繋がろうとするイベントは、番組やニュースの視点を変えることに役立つと思ってもらえたのかもしれない。極めて短い時間で準備した企画は、瞬発力を上手く活かすことに成功したようだった。

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マスコミに伝える中で難しかったのが、ほとんどの場合、相手の記者が作品を見ていないということで、これはもうどうしようもないのだけれど、ヴァシャノヴィチ監督作品の魅力を伝えながら、募金のことも話すとなるととても時間がかかってしまう。ましてやヴァシャノヴィチ監督作のビジュアルの凄さを言葉で伝えるのは至難の業だ。当然のことながら、『アトランティス』と『リフレクション』の両作品が描くロシアとの戦争状態という背景に話が及ぶ。

「ロシアとの戦争が終結してから1年後の2025年という近未来」を舞台とした『アトランティス』は、現在を「予見」した作品として取り上げられがちなのだけれど、少しだけ違う。本作が製作された2019年当時からウクライナはロシアと戦争状態にあり、監督はそれを世界に対して訴え続けている。未来を予見したのでは必ずしもなく、現状を伝えることが監督の主眼であるはずだ、ということを繰り返しお話しする。

そして、映画記者の方が相手だとツーカーで通じるような話が、社会部(もしくは政治部か)の記者が相手だと通じにくいことがある、ということも今回気付いた点のひとつだ。

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両作品の中で、いかに希望が描かれているかを深く質問してくる記者の方がいたのだけど、映画には希望が込められているはずだと信じたかったに違いない。気持ちはとても良く分かる。しかし、必ずしも映画は希望を描くとは限らないというのは、映画好きの人であれば身に染みているはずだ。『アトランティス』では確かに心の交流に希望が託されるけれども、『リフクレクション』の希望は、大きな皮肉の代償を伴って描かれる。安易な希望を隠避する一流の芸術家の例に漏れず、ヴァシャノヴィチ監督のエンディングは見る者にやりきれない痛みを残す。だからこそ、いま上映する価値があるのだ、ということを懸命に話したのだけれども、どこまで理解してもらえたかは、分からない。

トークイベントで悩む

クラファンを開始してから約2週間後、いよいよ上映を迎えることになった。実は最後まで決めきれなかったのが、トークショーをいかに行うか、だった。

最初は、このような状況下で特別上映を行うのだから、各上映にゲストを呼んでトークを行うのが当たり前だと思っていた。「トークは当然やろうよ」と初期のミーティングでも僕が先陣切って発言していたくらいだ。しかもクラファン開始前は、チケットの動きが見えないので、初回の上映時には大物ゲストを迎えて話題を作ることも必要ではないかとの見方もあった。そして僕は映画について深く語れる人を呼びたいと考えていた。

しかし、上映チケットはすぐにソールドアウトとなり、初日の話題作りに力を注がなくてもいいかもしれないということになり、しかもマスコミはこの活動自体に関心を持ってくれているので、ゲストは必ずしも必要でないかもしれないという見方が宣伝担当スタッフから伝わってくる。なるほど。

さらに、映画を見てもらうイベントだとしても、戦況が日々悪化している中で、例えばゲストの映画監督と作品の良さについて語り合うとして、いったいどんな空気の中で語ればいいのだろうと、どんどんイメージが出来なくなってしまった。また、上映会なのだから、当初は社会情勢でなく映画を語れる監督などの映画人のゲストを考えていたのだけれども、次第に語るべきは情勢の方かもしれないと思うようになっていった。

そんな中、メンバーのひとりが「梶山祐治さんはどう?」とアイディアを出してくれた。梶山さんは露文学が専門の筑波大学の研究者で、中央アジアの映画の紹介もしている。ロシアとウクライナの政治と映画の両方を語れる方であり、もうこれ以上の人はいないのではないかと思える。梶山さんに登壇の打診をしたところ、速攻でOKを頂く。ここでも、反応する人のスピードが異常に速い。

考えれば考えるほど梶山さん以外にゲストは不要であり、中途半端に映画の感想を語り合うくらいだったら、お客さんには余韻をそのまま持って帰ってもらった方がいいと思うようになった。当初は、トークは不可欠と見栄を切っていた自分から「ゲストやっぱり不要だと思う」とミーティングで話すのはとても恥ずかしかった。ごめんなさい。
かくして、30日の『アトランティス』上映後の梶山さんのトークは素晴らしいものになった。

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現在の情勢を整理し、ウクライナ映画を概観し、ロシアのアーティストの現況にも触れてくれる。『アトランティス』を理解する助けとなるトークだったと、幾人もの方から熱い感想を頂く。

諦めかけていたビデオメッセージ

今回のイベントの準備段階にハイライトがあったとすれば、それは間違いなくヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ監督からビデオメッセージが届いた時だろう。

監督とは、スマートフォンの通信アプリ「WhatsApp」(欧米版LINEのようなもの)を通じて連絡が取れていた。キーウに留まっているが無事であるとのメッセージを3月上旬に受け取り、一同安堵していたのだけれど、その後ロイターの報道でヴァシャノヴィチ監督が戦火の街を撮影している様子を見て、彼の映画人としての本能に感嘆すると同時に、心配が一層募るばかりとなってしまった。

このイベントを取材してくれるマスコミの方から、監督にインタビュー出来ないだろうかと問い合わせを受けたこともあったのだけれど、ちょっと僕には仲介する勇気がなかった。連絡するだけでも気が引けてしまったのだ。もちろん、映画上映後に現地とオンラインで繋げて監督とQ&Aを試みるなどということは、検討すら憚られた。
しかし、監督のメッセージだけは、ほしい。上映前に、監督の姿とメッセージを観客に届けることが出来たら、このイベントの重要性は一層の深みを増すに違いない。
戦争下にいる人に何かをお願いする、という行為のおぞましさを自覚しながら、監督にビデオメッセージをもらえないか、と「ワッツアップ」を通じて聞いてみる。「数日中にできるかどうか、やってみる」との短い返信がある。3月24日のやり取り。あとは待つしかない。

そして上映を翌日に控えた、3月28日。29日の開演時間のちょうど24時間前となる19時半に、そのメッセージは届いた。動画保存アプリを使って送られてきた。震えるようにパソコンでアクセスし、再生に成功する。監督の顔が映る。やつれている。しかしはっきりとメッセージを届けてくれた。

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「親愛なる日本の皆さんへ
ウクライナにとって困難な時期に、日本や全世界からの支援は我々全員にとって重要なものです。
数年前、私の映画『アトランティス』を日本の皆様に紹介することができ、とても嬉しく思いました。
観客の皆さんは非常に敏感に反応し、この映画を理解してくれました。なぜなら、日本人は戦争が何であるか、そして核兵器が何であるかを覚えているからです。
この上映会を企画したスタッフのみなさん、そしてウクライナ人の心の中に生きている私の痛みを共有する機会を与えてくれた人々に深く感謝いたします。
必ずや葬らなければならないこの醜い怪物に対する戦争があることを、全世界に伝えることができました。 この上映会が、私たちの共通の勝利のための小さな貢献となりますように。
どうぞ映画をお楽しみください。」

厳しい表情でコメントを述べた監督が、最後にほんの少しだけ微笑んだ。この微笑みに救われたような気持ちになると同時に、改めて胸が張り裂けそうにもなる。上映会が無事終了しても、戦争が終了するわけではない。気持ちを途絶えさせてはいけないのだ。
スタッフメンバーのひとりは、監督からメッセージが届くことを確信していたと言いつつも、映画の仕事をしていてよかったと初めて心の底から思えた、と僕につぶやいた。おそらく、みんなその気持ちを共有していると思う。

最後のプッシュ、募金先の団体の真摯な想い

さて、上映は3月31日に終了したものの、募金は4月12日まで継続する。残りの期間で何をどうやってアピールするかが、最後の課題となった。そこで、これまでは上映を成功させることに精一杯だったけれども、ここで募金がどう使われるかきちんと説明してはどうかという案が出てきた。確かに、上映が終わったあとは、純粋に寄付目的の人のみが対象となるので、募金の行き先の情報を追加するのは有益かもしれない。

クラファン開始時より、募金の寄贈先は「International Coalition for Filmmakers at Risk(ICFR = リスク下にある映画人への国際連帯)」と決めて、サイトにも明記していた。このオランダをベースとする団体を選んだのは、ロッテルダム映画祭(IFFR)やアムステルダム・ドキュメンタリー映画祭(IDFA)が運営に携わっているからだ。両映画祭であれば関わっている人の顔も分かるし、信頼できる。ピンポイントで映画人を支援する活動をしており、まさに今回の我々の企画主旨と合致しているので組む相手としてふさわしい。

ICFRの方にZoomでインタビューし、YouTubeにアップしようということになった。お相手は、IDFAのアーティスティック・ディレクターでもあるプロデューサーのオルワ・ニラビアさん。オルワさんはシリア出身であり、自身も戦争被害者だ。かくして、インタビューはICFRの活動について説明をしてもらう当初の目的を遥かに超えた、深く重要なメッセージが込められたものになった。

「2012年、私は母国のシリア政府に捕らえられてしまいました。法にも守られず、今に至るまで拘留されていた可能性もあります。拘留中に拷問を受けて死んでいた可能性もあります。しかしその時、世界の映画界が声を挙げてくれたのです。そしてアサド政権のような残忍な政権でも映画人の声を無視できなかったのです。」

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IDFA アーティスティック・ディレクター/プロデューサーのオルワ・ニラビアさん

「ロシアで捕らえられたウクライナ人監督オレグ・センツォフの件などを受けて、映画人の持つ力を協力して体系的に守らないといけないと思ったのです。それは作品、発言、政治的信条から迫害される映画人たちを支援するためです。国際的に連帯することによって、仲間たちを危険から救うことができるのです。」

「去年アフガニスタンの映画人を支援する経験をしました。必要とされている支援が特殊だったため、他の組織と共同で活動しました。アフガニスタンの映画人たちが家族と安全な場所に避難する手配をしました。大変な労力で充分だったとは言い切れませんが、相当数の映画人を救うことができました。」

「ウクライナに関してはこれまでとは違う方法をとることにしました。少額から支援をできるように寄付金額を設定しました。ウクライナの映画人たちは亡命することも国に留まることも選べます。いずれを選んでも彼らは経済的苦境に立たされています。」

4月8日夜にインタビューを終えると、即座にチームのメンバーたちが手分けして英語を書き起こし、日本語に翻訳し、ハコを切って字幕を貼り付ける作業を突貫で行う。英語が達者な者が多く、字幕制作業務経験があるメンバーもいるので、この集団は最強だなとつくづく思う。

4月9日にインタビュー動画をYouTubeにアップし、募金への最後のアピールとした。

イベントの終了、そして祈りはつづく

クラファン最終日の4月12日。23時59分まで受け付けは続き、じりじりと金額が積み上がっていき、最終金額は5,994,500円となった。

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目標金額は200万円だったから、約3倍だ。嬉しさよりも、厳粛な気持ちの方が大きい。クラファンに参加してくれた978人の全ての方に深く感謝を申し上げるとともに、応援メッセージを寄せてくれた映画監督の方々はじめ、陰に陽に協力してくれたみなさまに心から御礼申し上げます。

これから、ウクライナの映画人にこの成果がきちんと届くように、改めて気を引き締めながら、慎重に手続きを進めて行きたいと思う。そして、1日も早く、停戦が実現し、平和が訪れ、ウクライナの映画人が創作に復帰できるように、祈り続けたい。

最後に、ICFRのオルワさんの言葉で、2回にわたるウクライナ映画上映にまつわるコラムを締めくくることとしたい。

「我々はウクライナに"連帯”というメッセージを送ることにしました。世界中の映画人、映画愛好家たちがウクライナと共にあるというメッセージです。我々が金銭的に支援できるのは当座の間の金額だけです。ただしこのお金は実際の価値より強い力を持っています。なぜならこのお金は我々が国境を超えた家族である証明だからです。映画に国籍はありません。映画は我々を1つにするものなのです。」

 

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矢田部吉彦(やたべ・よしひこ)
仏・パリ生まれ。2001年より映画の配給と宣伝を手がける一方で、ドキュメンタリー映画のプロデュースや、フランス映画祭の業務に関わる。2002年から東京国際映画祭へスタッフ入りし、2004年から上映作品選定の統括を担当。2007年から19年までコンペティション部門、及び日本映画部門の選定責任者を務める。21年4月よりフリーランス。

 

寄稿:矢田部吉彦
編集:おのれい