
あしたメディア編集部がピックアップした、直近で公開予定の注目作品や開催予定のイベント情報をお届けするカルチャーカレンダー。今回は9月のイベントについてお届けいたします。
<イベント情報>
<9月5日>
映画『遠い山なみの光』

終戦と被爆から80年のいま、長崎とイギリスを舞台にした本作が語り直すのは、戦争や原爆が残した傷跡。本作が直接的に描かないほどに、重みと痛みは色濃く射し込む。その世界に屹立し、変わろうとする広瀬すず×二階堂ふみの切実さ、三浦友和の葛藤も秀逸。(中井圭/映画解説者)
日本人の母とイギリス人の父を持つニキ。大学を中退して作家を目指す彼女は、長崎で原爆を経験し戦後イギリスへ渡り、苦楽を共にした長女を亡くした母の悦子の半生を作品にしたいと考える。次女に乞われ、ずっと口を閉ざしてきた過去の記憶を語り始める悦子。それは、戦後間もない長崎で出会った、佐知子という女性とその幼い娘と過ごしたひと夏の思い出だった。だが、ニキは次第にその物語の食い違いに気づき始め――
9月5日(金)TOHOシネマズ日比谷他 全国ロードショー
広瀬すず 二階堂ふみ 吉田 羊
カミラ アイコ 柴田理恵 渡辺大知 鈴木碧桜
松下洸平 / 三浦友和
監督・脚本・編集:石川 慶
原作:カズオ・イシグロ/小野寺健訳「遠い山なみの光」(ハヤカワ文庫)
製作総指揮:堤 天心
エグゼクティブプロデューサー:カズオ・イシグロ 本多利彦 依田 巽 四宮隆史 早川 浩 野村明男 吉村和文 Naomi Despres Michèle Marshall
プロデューサー:石黒裕之 福間美由紀 Stephen Woolley Elizabeth Karlsen Mariusz Włodarski Marta Gmosińska
撮影監督:Piotr Niemyjski 音楽:Paweł Mykietyn ラインプロデューサー:新野安行 Benjamin Greenacre
ミュージックスーパーバイザー:千陽崇之 美術:我妻弘之 Adam Marshall 照明:宗 賢次郎 Carolina Schmidtholstein
録音:小川 武 Martin Trevis 装飾:森 公美 Hannah Spice スタイリスト:高橋さやか Matthew Price
ヘアメイク:酒井夢月 Claire Williams 音響効果:中村佳央 スクリプター:永倉美香 Susannah Binding
ポストプロダクションスーパーバイザー:Mateusz Kozak エグゼクティブVFXプロデューサー:Marina Sawicka
キャスティング:田端利江 山下葉子 Olivia Scott-Webb 助監督:是安 祐 田澤裕一 制作担当:間口 彰 Lee Tolley
製作幹事:U-NEXT 制作プロダクション:分福/ザフール 共同制作:Number 9 Films, Lava Films
配給:ギャガ 助成:JLOX+ 文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会 PFI
©2025 A Pale View of Hills Film Partners
映画『ふつうの子ども』

子どもの目線で子どもの世界を見つめれば、その小さな社会のすべては事件となる。荒んだ大人の社会に疲弊する我々に必要なのは、子どもたちのちょっとおバカで純粋な愛らしさと、他愛ないやりとりに垣間見える人生の本質。彼らの日常の冒険に寄り添うことで、人という生き物の不完全さを許すことができる、唯一無二のやさしい映画。(中井圭/映画解説者)
上田唯士、10 才、小学4 年生。両親と三人家族、おなかが空いたら ごはんを食べる、いたってふつうの男の子。最近、同じクラスの三宅心愛 が気になっている。環境問題に高い意識を持ち、大人にも臆せず声を挙 げる彼女に近づこうと頑張るが、心愛はクラスの問題児、橋本陽斗に惹 かれている様子。そんな三人が始めた“ 環境活動“ は、思わぬ方向に転 がり出して――。
9月5日(金)テアトル新宿ほか全国公開
嶋田鉄太 瑠璃 味元耀大
瀧内公美 少路勇介 大熊大貴 長峰くみ 林田茶愛美
風間俊介 蒼井優
監督:呉美保 脚本:高田亮
製作:「ふつうの子ども」製作委員会 製作幹事・配給:murmur
製作プロダクション:ディグ&フェローズ 制作プロダクション:ポトフ
特別協力:小田急不動産 湘南学園小学校
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
©︎2025「ふつうの子ども」製作委員会
協賛:ビーサイズ キュウセツAQUA YOIHI PROJECT Circular Economy.Tokyo Design H&A
配給:murmur
©2025「ふつうの子ども」製作委員会
<9月8日>
ドラマ『夜ドラ「いつか、無重力の宙で」』

2025年、映画やドラマで「星×青春」の傑作が数多く生み出されるなか、30代の女性たちが超小型人工衛星で宇宙を目指す新たな青春ドラマが始まる。学生時代の後悔を抱えながらも新たに挑戦する彼女たちの姿は、同じ思いを抱える私たちの背中をそっと優しく押してくれるだろう。(前田昌輝)
「4人でいれば、そこはいつでも宇宙になった」
高校時代、「一緒に宇宙に行こう」と夢を語り合った天文部の女子4人組。
大人になってそれぞれの道を歩む中、ふと忘れていたかつての〈夢〉と再会した。
「超小型人工衛星だったら…今の私たちでも宇宙を目指せるかもしれない…!」
あの頃の自分に背中を押されて、いま2度目の青春が始まる――。
これは、ごくごく普通の30代女性たちが、いつの間にかそっと手放した〈夢〉を、仲間と共に拾い直す物語。かつて抱いた夢がある、全ての人々に贈ります。
【放送】2025年9月8日開始予定 毎週月~木 [総合] よる10時45分 各話15分 <全32回/8週>
【作】武田雄樹
【音楽】森優太
【主題歌】吉澤嘉代子「うさぎのひかり」
【出演】木竜麻生 森田望智 片山友希 伊藤万理華 奥平大兼
田牧そら 上坂樹里 白倉碧空 山下桐里 / 鈴木杏 生瀬勝久 ほか
【天の声(語り)】柄本佑
【スタッフ】制作統括:福岡利武 プロデューサー:南野彩子 演出:佐藤玲衣、盆子原誠、押田友太
▼参考URL
https://www.nhk.jp/p/itsusora/ts/ERNKW5X93Y/
<9月18日>
書籍『ラジオはパーソナリティ〝次第〟』

対面せず、声だけで、相手の心に響くトークができるラジオパーソナリティ。彼らは、なぜそんなことができるのだろう?
TBSラジオ「JUNK」統括プロデューサーで、ラジオ界で25年活躍する宮嵜守史さんが考える、「ラジオパーソナリティとは?」を深く語った1冊。多彩なパーソナリティとの対談を通じて、ラジオの奥深さ、そして新しい楽しみ方も知ることができそうだ。(大沼芙実子)
「結局、ラジオはパーソナリティのものなんだよ」。AD時代に放送作家さんに言われたこの一言が忘れられない――ラジオ番組の賛否を背負うパーソナリティ。その魅力や必要な能力、聴く人を味方につける技術とは。ジェーン・スー、山里亮太、おぎやはぎ、バナナマン、ハライチ、アルコ&ピース、向井慧、ヒコロヒー、極楽とんぼとの対談を通して、25年間ラジオに携わってきたプロデューサーが考える「ラジオパーソナリティ論」。
【目次抜粋】
■第1章 パーソナリティの〝ニン〟がラジオのベース
ラジオはパーソナリティが9割/巨大図書館 永六輔さん/ラジオは〝素のメディア〟/〝ニン〟の塊 爆笑問題・田中裕二さん/多様な立場や価値観、すべてに向き合う 爆笑問題・太田光さん
■第2章 パーソナリティは自意識を武器にする
〈対談1〉南海キャンディーズ・山里亮太×宮嵜守史/〈対談2〉パンサー・向井慧×宮嵜守史/〈対談3〉ヒコロヒー×宮嵜守史
■第3章 パーソナリティは俯瞰できる
自分を俯瞰する能力 坂下千里子さん/お手本なのに誰もマネできない 伊集院光さん/〈対談4〉ハライチ×宮嵜守史/〈対談5〉ジェーン・スー×宮嵜守史
■第4章 パーソナリティは発展させる
ラジオではお構いなしに羽を伸ばす 蛍原徹さん/ギャラクシー芸人 宮迫博之さん/とことんリスナーに寄り添う 浅草キッド/メール読みの達人 小島慶子さん/ビビる大木さんの〝瞬発力〟とピエール瀧さんの〝咀嚼力〟/〈対談6〉バナナマン×宮嵜守史/〈対談7〉アルコ&ピース×宮嵜守史
■第5章 パーソナリティは人を頼れる
〝ラジオはパーソナリティが9割〟なんだけど……/〈対談8〉おぎやはぎ×宮嵜守史/〈対談9〉極楽とんぼ×宮嵜守史
本書は2023年にポプラ社より刊行された『ラジオじゃないと届かない』の内容構成を大幅に変更のうえ加筆修正し、書き下ろし原稿と2つの対談を新たに加え、新書化したものです。
著者:宮嵜守史
価格:1012円(税込)
レーベル:ポプラ新書
出版社:ポプラ社
▼参考URL
https://www.amazon.co.jp/dp/4591186377
宮嵜さんがプロデューサーを務めるTBSラジオ「JUNK」:https://www.tbsradio.jp/junk/
<9月19日>
映画『ブラックドッグ』

殺人を犯し出所して帰郷した寡黙な男と、街に出没する野犬の群れに交じらない孤高の黒犬。孤独な男と黒犬が寄り添うバディムービー。シネスコの画面に引きで映る、発展から取り残された地方の寂れた街とリンクした、渋くて哀愁のショットが見事。意外な犬映画。(中井圭/映画解説者)
2008年、北京オリンピック開催間近の中国。友人を誤って死なせた青年ランは、刑期を終えゴビ砂漠の端にある故郷に戻って来る。実家はもぬけの殻で、酒に溺れた父はさびれた動物園に住み込みで働いているという。被害者の親族は「絶対に許さない」と執拗に付きまとってくるのだった。区画整理で人の流出が止まらず廃墟が目立つ街では、捨てられた犬たちが野生化して群れとなっていた。ランを気に掛ける警官から捕獲隊に誘われるが、ひょんなことから一匹で行動している黒い犬と出会う。決して捕まらず賞金を懸けられた黒い犬とランの間に、いつしか奇妙な友情が芽生えるが、その絆はランを窮地に追いやっていく―
2025年9月19日(金)シネマカリテほか全国公開
出演:エディ・ポン、トン・リーヤー、ジャ・ジャンクー 監督:グァン・フー
2024年/中国/北京語/110分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/G/原題:狗阵、英題:BLACK DOG/字幕翻訳:河合彩子/配給:クロックワークス
©2024 The Seventh Art Pictures (Shanghai) Co., Ltd. All Rights reserved
<9月20日>
展覧会『展示「おさんぽ展 空也上人から谷口ジローまで」』

京都市美術館蔵(展示期間 9/20-10/19)
おさんぽ。ぼーっと何も考えずに歩くのも、目的地をへ向かうのも、ペットとの朝夕の散歩も、すべて「おさんぽ」という言葉で表現される。「散歩」という言葉が日本で初めて使われたのは、鎌倉時代から南北朝時代のことだという。私たちにとって身近な散歩。70作品以上が集まるという「おさんぽ展」を通じて、歩くこと、「おさんぽ」に対する新しい発見があるかもしれない。(おのれい)
企画展「おさんぽ展 空也上人から谷口ジローまで」
■会期:2025年9月20日(土)~11月16日(日)
■開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
■休館日:毎週月曜日(ただし祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
■会場:滋賀県立美術館 展示室3
■観覧料:一般1,200 円(1,000 円)
高校生・大学生800 円(600 円)
小学生・中学生600 円(450 円)
※( )内は20 名以上の団体料金
※企画展のチケットで展示室1・2で同時開催している常設展も無料で観覧可
※未就学児は無料
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方とその介助者
は無料
主 催:滋賀県立美術館、京都新聞
後 援:エフエム京都
▼参考URL
https://www.shigamuseum.jp/exhibitions/9892/
展覧会『展示「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」』

Ⓒ Frank O. Gehry. Getty Research Institute, Los Angeles(2017.M.66)
暮らし方や、暮らしやすさは時代や地域によって異なる。ル・コルビュジエやルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエといった、時代を代表する建築家たちは、どのように暮らしを定義し、住まいを設計してきたのか。1920年~70年代を軸に、住まいはもちろん、ランドスケープ・家具といったところまで、快適なだけでなく美しさを求めた建築家たちの作品と出会える特別な展示だ。(おのれい)
特別展「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」
LIVING Modernity: Experiments in the Exceptional and Everyday 1920s–1970s
■会期:2025年9月20日(土) - 2026年1月4日(日)
■開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
■休館日:月曜日[ただし、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)、11月24日(月・振休)は開館、10月14日(火)、
11月4日(火)、11月25日(火)、12月31日(水)、1月1日(木)は休館]
■会場:兵庫県立美術館 企画展示室
■観覧料:一般1,800円(1,600円)
大学生1,000円(800円)
高校生以下 無料
70歳以上 900円(800円)
障害者手帳等をお持ちの方(一般)450円(400円)/大学生 250円(200円)
※( )内は20 名以上の団体料金
※障害者手帳等をお持ちにお方1名につき、介助者1名無料
▼参考URL
https://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_2509/index.html
<9月26日>
映画『テレビの中に入りたい』

作品が本来意図するであろうクィア的視点はもちろんだが、本作はアイデンティティの揺らぎを感じてきた人々の孤独と葛藤も、テレビ画面の向こう側の世界を通じて描写する。その表現は先鋭化され、悪夢的ボディホラー要素も含みながら、切なさが漂うのも沁みる。(中井圭/映画解説者)
毎週土曜日。孤独なティーンエイジャーのオーウェンとマディにとって、謎めいた夜のテレビ番組『ピンク・オペーク』は、生きづらい現実世界を忘れさせてくれる唯一の居場所だった。それは一心同体のガールズヒーロー、イザベルとタラのふたりが、邪悪な月の男“ミスター・”の遣わす怪物たちと戦いを繰り広げる物語。ダークかつポップな世界観で“憂鬱”を蹴飛ばしてくれるこの番組に、オーウェンとマディは夢中になり、次第に番組の登場人物と自分たちを重ね合わせるようになっていく。だがある日、マディは失踪を遂げる。大切な相棒だった彼女が去り、ひとり取り残されたオーウェンは秘めた葛藤を抱え込むことになる。自分はいったい何者なのか?“本当の自分”を知りたい気持ちと、それを知ることの怖さとの狭間で身動きができないまま、時間だけが過ぎていく。果たしてマディはどこに行ったのか。そして心の中に刻まれた『ピンク・オペーク』は、オーウェンに何を語りかけるのか――。
9月26日 ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
監督&脚本:ジェーン・シェーンブルン(『We’re All Going to the World’s Fair(原題)』)
キャスト:ジャスティス・スミス(『名探偵ピカチュウ』)、ジャック・ヘヴン(『ダウンサイズ』)
ヘレナ・ハワード、リンジー・ジョーダン(スネイルメイル)
共同製作:フルーツ・ツリー(エマ・ストーン制作会社、『リアル・ペイン〜心の旅〜』)
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