あしたメディア編集部がピックアップした、直近で公開予定の注目作品や開催予定のイベント情報をお届けするカルチャーカレンダー。今回は12月7日〜12月17日までのイベントについてお届けいたします。
<イベント情報>
<12月12日>
漫画『全部救ってやる 2巻』
動物保護の表も裏も描き尽くす、異色の動物保護漫画『全部救ってやる』。個人保護活動家の久我に協力することで、自分自身の人生と向き合う、星野の成長譚でもある本作。彼女の成長は、自分の人生について、さらには自己責任論が肥大化した現代における“利他性”についても考えるきっかけを読者に与える。2巻で、描かれる動物愛護センターの実態は必見。
また、作者・常喜寝太郎さんへのインタビューも併せて一読いただきたい。(吉岡葵)
【あらすじ】
保護活動家の久我と美容師の夢に悩みながら活動を手伝う星野。
“やばい状態のイヌ”を探して駆けつけた先で、「動物愛護センターに連れてってほしい」と
得意顔で語る歓楽街の店長と出会う。
自分で行動しろと冷たく言い放つ久我を見て、星野は自らセンターの見学に行くことにするが…?
動物たちの本当の幸せとは?答えなき問いに正面から向き合う動物保護ドラマ!
【お知らせ】
⇒単行本2巻発売を記念して、『全部救ってやる』4話分無料キャンペーンを開催!
期間:2024年12月12日(月)0:00~12月12日(木)23:59
【マンガワンURL】
https://manga-one.com/viewer/247928
▼参考URL
<12月14日>
映画『アイヌプリ』
過去に『アイヌモシリ』(2020)でアイヌについてのドキュメンタリー的性質を持つ劇映画を撮った福永壮志監督は、アイヌの生活に密着して人々の信頼を勝ち得たからこそ、同作を撮ることができた。そして本作が生まれたのは、彼らと関係性を結ぶことができたその誠実さが基点となっている。表層的ではなく奥行きのある自然体に近い生活を捉えた本作は、現代のアイヌをスクリーンに映し出す。(中井圭/映画解説者)
北海道・白糠町で生きる天内重樹(シゲ)。現代人としての日々を過ごしながらも、彼の
やり方でアイヌプリ(アイヌ式)を実践し、祖先から続くマレㇷ゚漁の技法や文化を息子の
基樹に伝えている。シゲとその家族の日常を追い、自らのルーツを大事にしながら今を
生きる彼らの姿に迫る、等身大の家族の物語。
2024 年 12 月 14 日(土) ユーロスペース他 全国順次公開
監督:福永壮志
プロデューサー:エリック・ニアリ 福永壮志
撮影:エリック・シライ 編集:出口景子 川上拓也 音楽:OKI
配給:NAKACHIKA PICTURES
2024/カラー/DCP/5.1ch/82分
©2024 Takeshi Fukunaga/AINU PURI Production Committee
▼参考URL
https://ainupuri-movie.jp/
展示『カラーズ — 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ(ポーラ美術館)』
「色彩」をテーマに、印象派から現代に至るまでの表現の歴史を一望する本展。モネ、ルノワールからゲルハルト・リヒター、草間彌生など、時代を代表する芸術家たちは、どのような色彩表現に挑んできたのだろうか?箱根の豊かな自然の中、冬の静謐な光に満ちたポーラ美術館で時を忘れて鑑賞を愉しみたい。(Mizuki Takeuchi)
会期:2024年12月14日(土)― 2025年5月18日(日)
会場:ポーラ美術館 展示室1、2、3、アトリウムギャラリー
主催:公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
後援:公益社団法人 色彩検定協会
▼参考URL
https://www.polamuseum.or.jp/sp/colors/
<12月16日>
漫画『雲上に歌いて、君を待つ。(1巻)』
ドラマ化・アニメ化が話題になった『妻、小学生になる。』の作者・村田椰融さんの最新作。
過去に、覆面アーティスト・ヤタハヤトとして一世を風靡した、主人公・柳田。音楽活動から離れ、生活苦に陥る彼が偶然出会ったのは、「ヤタハヤト」に盲信する女子高校生・美甘。かつて「ヤタハヤト」として自身が作った曲を路上で奏でる彼女の歌声に惹かれた柳田は、自身の正体を隠したまま彼女をプロデュースする計画を企て、一攫千金を狙う。「ヤタハヤト」が繋ぐ奇妙な二人の挑戦から目が離せない。(吉岡)
【あらすじ】
10年程前、突如姿を消した伝説の覆面アーティスト・ヤタハヤト。覆面での活動ゆえ、誰もその姿を知らない彼が出会ったのは、抜群の歌声を持つ女子高生。彼女をプロデュースして一攫千金を狙うヤタハヤトだったが、彼女はヤタハヤトの信者的ファンだった。ヤタハヤトを神と崇める半面、才能を持ちながら消えたことに、会えたら刺すかもと言う彼女。かくして、身バレせずにプロデュースする難計画が始まった!
▼参考URL
https://shukanmanga.jp/work_list/detail/unjyou/
<12月17日>
書籍『「これくらいできないと困るのはきみだよ」?(勅使川原真衣 編著)』
『「能力」の生きづらさをほぐす』(2022年、どく社)などで知られる勅使川原真衣さんの新刊。組織開発者として、社会の中に深く埋め込まれている一元的な能力主義を懐疑的に見つめ、活動を続ける勅使川原さん。本書では、学校教育における硬直的な構造を、専門家・実践家との対談を通じて解きほぐしていく。学生時代、あるいは職場で「これくらいできないと...」という言葉や目線にモヤモヤを感じたことがある人は、手に取ってみたい1冊。(Mizuki Takeuchi)
・概要:社会や労働にある一元的な能力主義や「傷つき」について、組織開発者として日々論じている勅使川原真衣さんが、教育・福祉の専門家・実践家と対談。学校をめぐる際限なき「望ましさ」の背景にどんな傷つきや焦りがあるのかを探り、一元的な能力主義をほぐしていくための糸口を考えました。
・著:勅使川原真衣 組織開発研究者
野口晃菜 博士(障害科学)/一般社団法人UNIVA理事
竹端寛 兵庫県立大学環境人間学部教授
武田緑 学校DE&Iコンサルタント・Demo代表
川上康則 東京都杉並区立済美養護学校主任教諭 / 立教大学兼任講師
・出版社:東洋館出版社
・定価:2050円(本体)
・発売予定日:2024年12月17日
▼参考URL
https://www.toyokan.co.jp/products/5552?_pos=1&_sid=a3e799cb4&_ss=r
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<12月21日>
展示『坂本龍一|音を視る 時を聴く(東京都現代美術館)』
坂本龍一の大型インスタレーションを包括的に紹介する展覧会が、ついに国内でも開催される。高谷史郎、カールステン・ニコライなど縁の深いアーティストと共創した作品に加え、生前に構想していた新作も公開。Ars longa, vita brevis(芸術は長く、人生は短し)の一節通り、この世を去ってなお音楽のなかで生き続ける坂本龍一の存在に思いを馳せながら鑑賞したい。(Mizuki Takeuchi)
会期:2024年12月21日(土)~2025年3月30日(日)
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(1月13日、2月24日は開館)、12月28日~1月1日、1月14日、2月25日
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F ほか
観覧料:一般2,400円(1,920円)/大学生・専門学校生・65 歳以上1,700円(1,360円)/中高生960円(760円)/小学生以下無料
*( )内は20名様以上の団体料金
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館、朝日新聞社、テレビ朝日
▼参考URL
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/RS/
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